「更年期の性交痛にも潤滑ゼリーは効果があるのか?」
「リューブゼリーとはどんなゼリー?」
性交痛の対処として潤滑ゼリーを使ってみたいものの、このような疑問をお持ちではないでしょうか。更年期の性交痛においても潤滑ゼリーは効果が期待できます。
本記事では、潤滑ゼリーの中でも人気のリューブゼリーについて解説しています。ローションとの違いや潤滑ゼリー以外の対処法もあわせて解説しているため、ご覧になることで性交痛対処への理解が深まるでしょう。
また婦人科系の疾患など、ゼリーで対処できない症状についても解説しています。更年期で性交痛に不安のある方はぜひご覧ください。
目次
潤滑ゼリーとは、膣内に潤いを与えるゼリー状の液体です。塗布することで、膣内の摩擦を軽減し性交痛を抑える効果があります。
性交痛の主な原因である膣の潤い不足に対処できるため、膣が乾燥しがちな更年期の女性にも効果が期待できます。
潤滑ゼリーは水溶性やシリコン系 、オイル系などがあり一般的なのは水溶性です。水溶性は、簡単に洗い流せて体液に近い感覚で使用できます。
シリコン系やオイル系は、水溶性よりもやや乾きにくいメリットがあります。しかし、一部のコンドームと併用できないなど万能ではないため、特に慣れないうちは水溶性を使用した方が良いでしょう。
更年期の性交痛には、潤滑ゼリーは効果に期待ができます。潤滑ゼリーのなかでも、リューブゼリーは安全性も高くておすすめです。
リューブゼリーは、日本家族計画協会医学委員会 とジェクス が日本で初めて開発した水溶性潤滑ゼリーです。
全国の産婦人科や泌尿器科など医療分野の多くで推奨されており、ラインナップも豊富でさまざまなシーンにあわせて利用可能です。
リューブゼリーは、塗布するだけで素早く局部に潤いを与える水溶性の潤滑ゼリーです。ベタつかず、さらりとした使用感で性交時に膣内の摩擦を軽減し性交痛をやわらげます。
年齢問わず使用でき、更年期の膣の乾燥にも効果的です。リューブゼリーは、殺菌処理・アレルギーテスト実施済みの日本製です。
1982年、日本家族計画協会医学委員会が開発して以来、性交痛対策として40年の利用実績があります。医療分野からも信頼を寄せられており、産婦人科や泌尿器科等などでも推奨されています。
コンドーム と併用しても問題なく、男性側でも使用できますがリューブゼリーに避妊効果はありません。
現在、使い切りパックやお得サイズ、直接塗布できるタイプなどさまざまなラインナップがあります。
リューブゼリーは、デリケートゾーン専用の安全な潤滑ゼリーです。潤滑ゼリーは、ローションと混同されがちですが、ローションは全身に使うことが前提であり膣内への使用は推奨されていない場合があります。
リューブゼリーと一般的なローションとの比較は以下のとおりです。
種別 | リューブゼリー | ローション |
特徴 | さらっとした質感・無臭・透明 | 粘度が高い・無臭・透明以外に香り付きタイプもある |
価格相場 | 660円〜1,980円(税込) | 600円〜3,000円(税込) |
主成分 | ・精製水 ・グリセリン ・プロピレングリコール ・親水性ポリマー ・pH調整剤 ・パラベン |
・ポリアクリル酸ナトリウム |
使用用途 | デリケートゾーン用、潤い不足による性交痛の軽減 | ボディ用、性交やマッサージにおいて皮膚の摩擦軽減 |
ローションは、ヌメリが強く膣内に留まってしまうことがあります。ローションの多くに配合されているポリアクリル酸ナトリウムは膣粘膜の水分を奪います。
そのため、たまったローションが膣内の乾燥を助長するおそれがあります。
その点、リューブゼリーは成分のほとんどが精製水であり他の成分についても医薬品等で使われるものなので安心です。
意図的に舐めることは非推奨ですが、口に入ったとしても問題ありません。
リューブゼリーの使用方法は、適量を手にとり必要な部位に塗布するするだけなので簡単です。容器によっては使用部位に直接塗布できるタイプもあります。
1回の使用量は3〜5g程度が目安です(広げて2〜5cm程度)。乾燥の状態や使用範囲により適宜調節しましょう。
あまり早くから使用すると乾いてしまうこともあります。そのため、性交の直前に使用するのが良いでしょう。
追加する場合は、途中で体位を変えるタイミングがスムーズです。
使用後のリューブゼリーはさらりとした使用感であるため、そのままでも問題ありません。もし気になるようであれば拭き取るか水やお湯ですぐに洗い流せます。
膣内に残ったリューブゼリーは、自然に排出されるため膣内まで洗い流す必要はありません。
シーツなどに付着しても、リューブゼリーは無色・無臭であり、特に気にならないでしょう。
潤滑ゼリーは、手軽に膣の潤いを得られます。他にもセルフマッサージやリラックスした環境を用意するなど、潤滑ゼリー以外でも性交痛ケアができます。
セルフマッサージは、50代の性交痛にも効果的です。
加齢とともに膣壁は硬くなり血行が悪くなります。その結果、愛液の分泌が少なくなり潤い不足からの性交痛が起こりやすくなります。
また、運動不足によって体が硬くなるのと同様、膣全体が感度やしなやかさを失うことも性交痛の原因です。
セルフマッサージは、膣の血流を改善し膣内を潤いやすくします。同時に、デリケートゾーンの硬直をほぐし感度の向上が期待できるでしょう。
マッサージすることで、臭いやかゆみを軽減する効果も期待できます。マッサージは、潤滑ジェルや専用オイルを使用し、性器だけでなくその周辺の腹部や太腿もマッサージするとより効果的です。
リラックスした環境で性交することも重要です。緊張や不安などは、膣の硬直や潤い不足による性交痛を引き起こします。
そのため、部屋の照明の調節や心地良い音楽を流す、アロマの香りなどでリラックスした環境を用意することも有効です。
また、性交前には会話などコミュニケーションを十分に取ることでリラックスできるでしょう。
パートナーに事情を話して協力してもらうことも大切です。パートナーの協力により、性交痛を解消できることもあります。
例えば、前戯に十分な時間をかけてもらうことや、強く動かさないよう加減してもらうなどです。他に、自分で制御できる体位にしたり、痛みのない体位を見つけたりなど、体位を工夫することで性交痛が解消できる場合もあります。
潤滑ゼリーを使用する際にも、パートナーの協力は大切です。突然の使用で驚かすことのないよう、事前に理解をしてもらうでスムーズにいくでしょう。
潤滑ゼリーやそれ以外のセルフケアでも性交痛が解消しない場合は、膣内で炎症や疾患を引き起こしている場合があります。主な症状は以下のとおりです。
膣内で炎症を起こしている場合があります。50代に多いのは、女性ホルモンの減少による萎縮性膣炎です。
萎縮性膣炎は、女性ホルモンの減少により膣内が乾燥し、雑菌などが繁殖しすることで起こります。また、乾燥した膣内は傷つきやすいため、歩行や性交などの摩擦により炎症を起こすこともあります。
感染症にかかっている場合もあります。例えば膣トリコモナス症やカンジダ感染症などです。
膣トリコモナス症は、性交以外に下着、便器などからも感染します。カンジダ感染症は、常在菌により自己感染することがあり、ストレスや疲労などからも発症する場合があります。
そのため、感染症は最近性交がなかった方も注意が必要です。感染症では、性交時の痛み以外に外陰部のかゆみが生じることがあります。
性交時に膣の奥が痛む場合には、卵巣腫瘍などの婦人科系の疾患にかかっている場合があります。卵巣腫瘍は卵巣にできる腫瘍で、10%程度は悪性です。
悪性腫瘍である卵巣がんは、40代くらいから増え始め、50〜60代に最も多く見られます。卵巣がんは、高齢になる程死亡率が高まることもあり、早めの対処が必要です。
ラテックスアレルギーが性交痛を引き起こすことがあります。ラテックスアレルギーとは、天然ゴム製品に触れることで起こるアレルギー反応です。
天然ゴムは、コンドームの原料に使われていることが多いため、コンドームの使用でアレルギーを発症する可能性があります。
潤滑ゼリーを使っても性交痛が改善されない場合は、婦人科系疾患など膣の潤い不足以外の原因が考えられます。卵巣がんなど重篤な疾患にかかっているかもしれません。
また、更年期には、膣萎縮により膣が弾力や潤いを失う傾向があります。クリニックでは治療を施すことで膣の乾燥などの根本的な改善が可能です。
そのため、少しでも性交痛で不安を感じたならクリニックで診察することをおすすめします。
50代性交痛のセルフケアや治療については以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
▶セルフケアについて50代更年期の性交痛対策にもリューブゼリーは効果的です。性交痛が原因でセックスレスになり、パートナーと不仲にならないためにもなるべく早めに対処しましょう。
対処や原因が良くわからない場合は、クリニックで相談すれば専門家のアドバイスが受けられます。
リューブゼリーについては、こちらの記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
▶リューブゼリーについて女性特有のお悩みを専門的に診察していることから、ご予約はそのお時間お一人様だけの完全貸切となります。スタッフも医師も全て女性のみ、個室で対応させて頂きます。 プライバシーに徹底的に配慮しているため1日の診療数には限りがございます。
当院では、海外で経験を積んだ女性院長が、初回のカウンセリングから、施術、アフターケアまで一貫して対応します。専門的な視点から患者様お一人ずつに寄り添った治療をご提案いたします。
平日はもちろんのこと、土日祝日も初診は10:00から17:00まで予約を受け付けております。お休みの日やちょっとした隙間時間にまずは相談してみてください。お急ぎの方はお電話でもご予約が可能です。
カウンセラー歴 20年
女性器に関する悩みは大変奥が深く、様々です。一般の美容外科でも女性器に関する治療は広く行われています。しかし、型通りの治療であって根本的な悩みの解決には至らないものであったり、ご自身の悩みの本質がどこにあるかよく分からないまま勧められる手術を受けられて結局は悩みが解決されなかったという方々も中にはいらっしゃるかと思います。
「美容婦人科」という言葉はまだまだ日本では知られていませんが、世界的には確立した診療科目であり、レーザーによる女性器の若返り(膣の引き締め、外陰部形成)の手術はアメリカ、ヨーロッパをはじめ、オーストラリア、韓国、でも広く普及している手術です。
みどり美容クリニックは、女性器形成を単なる美容整形外科手術の一分野としてではなく、女性器の膣のゆるみなどの機能的な問題や外陰部の形に関するお悩みに関してより専門的にご相談頂けるクリニックです。
アメリカの女性器形成専門センターでトレーニングを受けこのライセンスを取得した、日本人初の女性医師として、1人でも多くの日本の女性の方々の悩みが解決されるよう努めてまいります。
満行 みどり
公開日: 2024.05.30 更新日: 2024.05.30略歴
国立佐賀医科大学(現佐賀大学)医学部卒業。その後九州大学第二外科、佐賀県立病院好生館にて外科、救命救急、麻酔科全般を習得。
大手美容外科にて、ボディデザイン、女性器形成手術など多くの症例を手掛ける。
レーザーによる女性器の若返り治療、膣の引き締め、外陰部形成のライセンスをアメリカのビバリーヒルズにて日本人の女医として初めて習得。東京の広尾に、日本人初となる女医による女性器形成専門クリニック、みどり美容クリニック・広尾を開院する。
資格
所属学会