更年期を迎える50代の性交痛の原因は、女性ホルモンの減少など、さまざまな要因が考えられます。
「セルフケアで性交痛を和らげる方法を知りたい」
「できれば病院に行きたくない」
「パートナーとのセックスをもっと楽しめるようになりたい」
このようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、性交痛のセルフケアの方法や改善策を紹介します。
セルフケアを行うことで、性交痛の痛みや症状が改善される場合もあるので、ぜひ最後までお読みになり実践してみてください。
目次
性交痛を引き起こす問題は多くありますが、50代の性交痛の原因として考えられるのは以下の3つです。
50代になると閉経に伴い女性ホルモン(エストロゲン)が減少し、膣の潤いが少なくなります。潤い不足で膣が乾燥していると、挿入時に膣の入口付近が痛みやすくなります。特に膣の入り口付近が痛む性交痛は、「入口部性交痛」と呼びます。
女性ホルモンの減少が及ぼす影響は膣の乾燥だけではなく、膣粘膜や外陰部の弾力も失われて薄く固くなります。摩擦によって痛みが生じ、場合によっては出血することもあるため注意しなければいけません。
精神的にストレスなどを抱えていると、ホルモンバランスに乱れが生じ、潤滑液が分泌されなくなります。つまり、膣が乾き濡れない状態になるのです。
特に更年期は気分の起伏が激しくなり、イライラしやすくなる傾向があります。このように、ホルモンバランスの乱れも、潤い不足と大きく関係しています。
また、性行為自体に抵抗感や嫌悪感・恐怖心があると、拒否反応で膣が痙攣し、挿入が困難になる場合があります。この場合は、メンタルケアやパートナーとの話し合いが重要です。
膣の奥が痛む性交痛は、深部性交痛と呼ばれます。深部性交痛の場合、婦人科系疾患の可能性もあるため注意しなければいけません。子宮や卵巣の疾患、性感染症・膀胱炎などが考えられます。
膣の奥が痛む場合は、我慢せずできるだけ早めに病院を受診しましょう。
自分でできる性交痛のケア方法を3つ紹介します。
リューブゼリーは、性交時の痛みや不快感を解消するのに有効です。日本で開発された、無臭・無色透明の水溶性のデリケートゾーン専用の潤滑ゼリーで、膣周辺に自然な潤いを与えてくれます。
精製水や、医薬品・化粧品で使用される成分でできているため、安全性が高く膣内に悪影響を与えません。全国の医療機関でも使用されていることから、信頼性が高いことがわかります。
よく勘違いされやすいのが、ローションと同じものだと認識されることです。ローションは全身で使うことを想定しているため、ぬめり成分が多く、水に流しても落ちにくい特徴を持っています。ローションが膣内容に使用すると感染症リスクを高めたり、完走を引き起こす可能性があるため、デリケートゾーンへの使用はローションよりリューブゼリーが適切です。
またリューブゼリーは、コンドームとの併用も可能で、使用後は水もしくはお湯で簡単に洗い流せます。リューブゼリーは、病院で処方される以外に薬局やネットショッピングでも手軽に購入できます。
膣マッサージを行うことで血流が良くなり、性交痛の痛みを軽減できるケースがあります。膣内に適度な潤いを与えることで、保湿ケアを行います。
膣マッサージを行う際は、お風呂上りなど、必ず膣が清潔な状態で行いましょう。
デリケートゾーン専用オイルを使用し、デリケートゾーン全体を優しくなでるように、大陰唇→小陰唇→膣の入り口→会陰の順に、マッサージを行います。詳しいマッサージ方法は下記のとおりです。
1.リラックスして指を少しずつ入れ、お腹側の膣壁を優しく押す
2.肛門側の膣壁に指の腹が当たるように、指の第2関節くらいまでゆっくり入れる
3.人差し指を会陰に置き、親指と挟むようにもみほぐす
4.肛門側の膣壁を優しく押す
膣マッサージを行う際は、膣内を傷つけないよう爪を短く切っておきましょう。痛みを感じる場合は、無理をしてマッサージを行う必要はありません。ただし、膣の保湿はとても大切なので、日頃から行うことをおすすめします。
生活リズムの見直しも、大事なセルフケアのひとつです。性交時にリラックス状態を保つことで、潤滑液が出やすくなります。
規則正しい生活習慣を心がけ、できるだけ疲れやストレスをため込まないようにしてください。また、無理なダイエットなどで生活リズムが崩れると、ホルモンバランスにも影響を及ぼします。自分なりにリフレッシュできる時間を設けてもよいでしょう。
性交痛の改善策を3つ紹介します。
性交痛がある場合は、パートナーに相談しましょう。性交痛は、パートナーが原因のケースもあるためです。パートナー側に原因がある場合は、以下の理由が考えられます。
・前戯が足りないため膣が潤っていない
・前戯の刺激が強すぎる
・男性器を激しく動かし過ぎている
・男性器のサイズが大きい
また、パートナーが誤った情報を取り入れている可能性もあります。そのため、痛みがあることや、具体的にどうしてほしいか素直に気持ちを伝えることも大切です。
パートナーに気を遣ったままだと、デリケートゾーンが傷ついたり痛みが増したりする可能性があるため注意が必要です。
そのまま我慢していると、性行為自体が苦痛な時間になってしまうでしょう。性交痛は決して恥ずかしいことではないので、パートナーに相談し一緒に改善策を模索してみてください。
挿入時の体位を工夫することで、痛みが和らぐ場合があります。
たとえば、挿入時に膣の奥が痛む場合、挿入が深くなる後背位(バック)は避けた方がよいでしょう。膣の奥に男性器が当たるのをセーブしやすい体位は、女性側が動きやすい騎乗位や対面座位などです。
お互いの性器の大きさや対格差が影響している場合もあるため、痛みを感じにくい体位を試してみるとよいでしょう。
ストレスや過度な緊張によって膣は濡れにくくなるため、精神的・肉体的にリラックスすることが重要です。具体的には、以下のような方法がおすすめです。
・ストレッチやパートナーとマッサージをするなど身体の緊張をほぐす
・好きな音楽を聴いたり香りを嗅いだりしてリラックスする
・暗い照明にしてムードをつくる
・ぬるめのお湯につかり身体を温める
このように、性行為をする前に心身ともにリラックスすることが効果的です。
性行為後に痛みを和らげるセルフケアの方法を2つ紹介します。
性行為後は、デリケートゾーンを清潔に保ち保湿することが重要です。デリケートゾーンは、皮膚が非常に薄く、トラブルを起こしやすい場所だからです。
お風呂上がりに、デリケートゾーン専用のクリームやローションを使用して保湿しましょう。また、下着の素材や装飾によって肌が荒れたり乾燥したりする場合もあります。肌に負担がかからない下着を選ぶことで、肌荒れや乾燥を防げます。
性行為後に、冷たい布などを鼠径部(大腿部の付け根)に当てると、炎症や腫れが引いて痛みが和らぎます。
ただし、デリケートゾーンに直接氷を当てるなどの行為は絶対にしてはいけません。性交痛ではない別の問題を引き起こす可能性があるためです。
性交痛には適切なケアが欠かせません。特に50代は、更年期障害で女性ホルモンが減少し、膣が濡れにくくなります。精神的な要因も大きく影響するため、心身ともにリラックスすることが重要です。
セルフケアで症状が改善されない場合は、治療による改善方法もございます。院長がカウンセリングを行い、患者様の状態によってそれぞれ最適な治療をご提案するため、お悩みの方はお気軽にご相談ください。
女性特有のお悩みを専門的に診察していることから、ご予約はそのお時間お一人様だけの完全貸切となります。スタッフも医師も全て女性のみ、個室で対応させて頂きます。 プライバシーに徹底的に配慮しているため1日の診療数には限りがございます。
当院では、海外で経験を積んだ女性院長が、初回のカウンセリングから、施術、アフターケアまで一貫して対応します。専門的な視点から患者様お一人ずつに寄り添った治療をご提案いたします。
平日はもちろんのこと、土日祝日も初診は10:00から17:00まで予約を受け付けております。お休みの日やちょっとした隙間時間にまずは相談してみてください。お急ぎの方はお電話でもご予約が可能です。
カウンセラー歴 20年
女性器に関する悩みは大変奥が深く、様々です。一般の美容外科でも女性器に関する治療は広く行われています。しかし、型通りの治療であって根本的な悩みの解決には至らないものであったり、ご自身の悩みの本質がどこにあるかよく分からないまま勧められる手術を受けられて結局は悩みが解決されなかったという方々も中にはいらっしゃるかと思います。
「美容婦人科」という言葉はまだまだ日本では知られていませんが、世界的には確立した診療科目であり、レーザーによる女性器の若返り(膣の引き締め、外陰部形成)の手術はアメリカ、ヨーロッパをはじめ、オーストラリア、韓国、でも広く普及している手術です。
みどり美容クリニックは、女性器形成を単なる美容整形外科手術の一分野としてではなく、女性器の膣のゆるみなどの機能的な問題や外陰部の形に関するお悩みに関してより専門的にご相談頂けるクリニックです。
アメリカの女性器形成専門センターでトレーニングを受けこのライセンスを取得した、日本人初の女性医師として、1人でも多くの日本の女性の方々の悩みが解決されるよう努めてまいります。
満行 みどり
公開日: 2024.03.01 更新日: 2024.03.01略歴
国立佐賀医科大学(現佐賀大学)医学部卒業。その後九州大学第二外科、佐賀県立病院好生館にて外科、救命救急、麻酔科全般を習得。
大手美容外科にて、ボディデザイン、女性器形成手術など多くの症例を手掛ける。
レーザーによる女性器の若返り治療、膣の引き締め、外陰部形成のライセンスをアメリカのビバリーヒルズにて日本人の女医として初めて習得。東京の広尾に、日本人初となる女医による女性器形成専門クリニック、みどり美容クリニック・広尾を開院する。
資格
所属学会