更年期の性交痛の症状

性交痛は、性交時に「痛みで挿入できない」「挿入できても痛い」などの陰部の痛みを指します。

痛みの場所は膣の入り口付近と膣の奥の2ヶ所に分かれ、それぞれ原因と解消法が異なります。

膣の入り口付近の痛みは「入口部性交痛」と呼ばれ、女性ホルモンの分泌量が減少することで、膣が乾燥し、摩擦で痛みが起こることが原因です。

挿入できないほどの痛みや、入っても摩擦でヒリヒリとした痛みを感じます。

一方、膣の奥の痛みは「深部性交痛」と呼ばれ、子宮口付近に痛みを感じやすいです。

奥がズキズキするような痛みや、ツキンツキンと刺すような痛み、ギュッと締め付けるような痛みを感じることがあります。

深部性交痛は病気が原因である可能性があるため、早めに医療機関を受診することが重要です。

更年期で性交痛がある原因3選

更年期になると性交時に痛みがでてしまう原因を3つ紹介します。

更年期の症状は女性ホルモンが減少することで、起こります。

性交痛の原因は、膣の潤い不足、心理的要因、GSMなどが挙げられます。

まずは、女性ホルモンの減少が原因で起こる、膣の潤い不足から詳しく見ていきましょう。

膣の潤い不足

更年期になると女性ホルモンが減少します。

女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が減ることによって、膣の分泌液が減少したり、弾力を失ったりして膣の乾燥や膣萎縮が起きます。

女性ホルモンの減少から起こる膣萎縮を「萎縮性膣炎」と呼びます。

萎縮性膣炎でも性交痛が起こります。

他の症状としては、おりものの変化（黄色くてニオイが強い）、灼熱感、頻尿、かゆみ、不快感などです。

膣の潤い不足は、性交時の摩擦によって痛みが生じやすいです。

心理的要因

性交痛が起きる要因としては、性的なトラウマなどで無意識にでも性交に対して抵抗があると起きやすいです。

挿入への恐怖心によって膣が痙攣し、挿入が困難になることを「ワギニスムス」といいます。

また、トラウマだけでなく、精神的なストレスを感じているときもホルモンバランスが乱れて、膣内の分泌量が減少します。

性交は心身ともにリラックスした状態で望むことが大切です。

GSM（閉経後尿路性器症候群）

性交痛は、更年期に起こりやすい閉経後性器尿路症候群（GSM）の症状の一つです。

GSMは、閉経後の女性ホルモンの低下により、外陰部や膣が萎縮し、乾燥感や灼熱感、かゆみ、頻尿、尿漏れ、性交時の痛みなどを引き起こします。

更年期の性交痛における対処法3選

更年期に起こる性交時の痛みをどうにかしたいですよね。

ここでは、更年期の性交痛の対処法を3つ紹介します。

まずは、自分でできる潤滑ゼリーを使用する方法から詳しく見ていきましょう。

潤滑ゼリーなどを使用

摩擦による痛みなら潤滑ゼリーを使ってみましょう。

濡れていないのに無理に挿入すると、デリケートゾーンが傷ついてしまいます。

また、ローションなどの全身用の保湿剤は、体に悪い成分が入っていることもあり膣内に向いていません。

当院では、リューブゼリーなどの膣内専用の潤滑ゼリーの使用をおすすめしています。

リューブゼリーは、体に害のない成分で作られていて安心してご使用いただけます。

潤滑ゼリーには、ウォーターベース・シリコンベース・オイルベースの3タイプがあり、温感タイプや低刺激タイプなど様々な種類があるので、自分に合ったものを使いましょう。

パートナーに相談する

性交は1人ではできません。

自分の体のことでも、自分だけの問題ではないので、パートナーに相談してみましょう。

「痛い」と伝えるとパートナーが気を使ってしまうかもと心配な方は、自分の気持ちがいいところや動き方などを伝えてみることをおすすめします。

あなたが気持ちよく感じると相手も嬉しいし、膣内の分泌量も増加します。

相手に気を使い過ぎずに、素直に相談してみましょう。

婦人科に相談

痛みがなかなか解消されないときは、婦人科に相談してみましょう。

膣の奥に痛みがあるときは、婦人科系の病気であることも考えられます。

また、更年期による分泌液の減少も婦人科で治療することができます。

まずは、気軽に相談してみましょう。

性交痛の治療法

性交痛の治療法でおすすめなのは、インティマレーザーです。

ここでは、インティマレーザーで治療するメリットなどを紹介します。

インティマレーザーとは

インティマレーザーとは、膣のゆるみや尿漏れ、性交痛、GSM、臓器脱、小陰唇のタイトニング、外陰部のホワイトニングなど様々な症状に対応できるレーザー機器です。

レーザー治療によって、デリケートゾーンを傷つけることなく、膣の奥まで安全に治療することができます。

インティマレーザーのメリット

インティマレーザーのメリットは、安全性と高い治療効果です。

症状に合わせて照射方法を変えることで、治療効果が高まります。

更年期による分泌量の減少から発生するGMS（ホルモン分泌の低下により膣の乾燥や、灼熱感、膣のゆるみによる性行為時の密着感の低下、頻尿、尿漏れなどの様々な症状があらわれることを総称）にも対応しています。

インティマレーザーは、レーザーでの治療のため、施術後のダウンタイムがほとんどなく、施術中の痛みもほとんど感じません。

しかし、施術中の痛みについては個人差があります。

インティマレーザーの施術を受けるときは、担当医の説明をしっかりと聞き、不安がないようにしましょう。

インティマレーザーがおすすめの人

インティマレーザーはレーザー治療のため、陰部を傷つけることなく施術でき、ダウンタイムはほぼありません。

そのため、下記のような方におすすめです。

・忙しくて時間がない方
・痛みに弱い方
・ダウンタイムが気になる方
・メスを使った手術に抵抗のある方
・加齢による分泌量の減少に悩んでいる方

インティマレーザーは性交痛だけでなく様々な症状に対応できるので、他にもデリケートゾーンで気になることがある方は、担当医に相談してみましょう。

まとめ

本記事では、更年期による性交痛について解説してきました。

更年期になるとホルモンバランスの変化や、女性ホルモンが減少することによって、様々な症状が発生します。

性交痛もホルモンバランスが変化することで起こる症状の1つで、膣内の乾燥によるものがほとんどです。

潤滑ゼリーを使用することで、摩擦からの痛みを軽減したり、痛みによっては病気が隠されている可能性もあるので、早めに婦人科クリニックに受診することをおすすめします。

当院では、1人1人の症状に合わせて豊富にある治療法のなかから適切なものを選択できます。

当院では、患者様のプライバシーを守るために、予約時間帯は貸切でゆっくりとご相談いただける環境になっています。

1人で悩まないで、なかなかパートナーにも相談しにくいという方も、1度当院にお越しください。